2016年度の「全国たばこ喫煙率調査結果」によると、成人男性の喫煙率は29.7%、成人女性の喫煙率が9.7%との事です。
20年前の成人男性の喫煙率が55.3%でしたので、喫煙人口は、およそ半分に減っています。
「タバコ離れ」が進む中で、喫煙できる場所が制限されたり、喫煙者の肩身が狭くなりつつあります。
現在、禁煙をしたいと思っている方、したいけどなかなかできない方は多いのではないでしょうか。
禁煙をすると体に起きる変化とは?
禁煙をすると体に様々な変化が起きます。
最後の1本を吸ってから
20分後
体はニコチン・タールにより、体に受けたダメージを修復しようと働き始め、収縮していた血管、上昇していた血圧、早くなっていた脈拍も元に戻ります。
8~12時間後
呼吸が楽になります。
タバコを吸うと、血液中の一酸化炭素が増加します。
この一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結びつき、酸素がヘモグロビンと結びつくのを阻害します。
そのため、血液の酸素を全身に運ぶ働きが低下します。
24時間後
肺が浄化され恥じます。
(この頃が、一番体にニコチンの禁断症状が出る頃であり、ここを超えられるかが、一つのヤマとなります。)
48時間後
鈍っていた味覚や嗅覚が戻り始めます。禁煙した人は、ごはんが美味しくなるとも言いますね。
72時間後
ニコチンが体から完全に抜けます。
気管支も広がった事により、呼吸も楽になり、寝つきが良くなります。
2週間~3週間
肺機能が30%アップします。
肌にも変化が現れます。
体全体の血液の流れが良くなる為、肌にツヤとハリが戻ってきます。
1ヶ月後
脳がニコチンを欲しがらなくなるので「吸いたい」衝動がおさまってきます。
禁煙による離脱症状とは?
離脱症状とは、体からニコチンが抜け出す時に、現れる症状の事を言います。
主に、症状が出るのは、禁煙後~3日がピークと言われていますが、大体10日間、長くて3週間ほどで治まります。
具体的な症状はイライラする、落ち着かなくなる、集中力低下、頭痛、眠気、不眠、便秘です。
意外な症状で眠気があるそうですが、今まで脳がニコチンによって覚醒状態だったのが、覚醒させる物資がなくなった為、強烈に眠くなったりする場合もあります。
この眠気はずっと続くわけではないので、30分程度の仮眠を取ったり、体を動かすなどして乗り切りましょう。
禁煙外来での治療でも処方されるチャンピックスとは?治療費・副作用は?
禁煙薬のチャンピックスには、ニコチンは含まれておらず、服用すると、少量のドーパミンが放出されるようになっています。
それにより、離脱症状が起こりにくくなります。
またチャンピックスに含まれるドーパミンが「タバコが美味しいと脳が感じるドーパミン」を阻害する為、タバコを吸うと「まずい、気持ち悪い」と感じ、禁煙に成功するという仕組みになっています。
<チャンピックスの飲み方>
①飲み始めの1週間は喫煙しながらチャンピックスを服用します。
服用量
1~3日目 0.5mgを1日1回
4~7日目 0.5mgを1日2回
8日目 1mgを 1日2回
②禁煙8日目から禁煙スタートです。
もし8日目を迎える前に、タバコを吸いたくなくなった時は、そこから禁煙を始めます。
③チャンピックスを12週間服用します。
基本的に、禁煙外来で治療を行う時は、1クール(12週間)までが保険適応期間となっており、それを超えての治療は保険適応外となります。
また、1クール(12週間)を終えて、再び治療がを行う場合には9ヶ月経たないと、保険が使えません。
保険適応の場合、1クールでおよそ19040円(診察料・管理料・処方箋料・チャンピックス料)となりますが(病院や施設によって多少異なります)自費診察をした場合は、約63530円となります。
その為、禁煙外来で、1クールで治療が終わらなかった場合や、途中で止めてしまって再チャレンジしたいが、保険適応になる日まで待てないなどの理由がある場合は、チャンピックスの個人輸入が便利です。
気になる副作用ですが、一般的に胃部不快・吐き気・不眠などの症状があげられています。
病院では、一緒に吐き気止めなども処方して貰えるそうです。
実際にチャンピックスを服用していると、タバコを吸うと気持ち悪くなるので、この吐き気こそが、「もうタバコは見たくない!!」という様に、どんどんタバコ嫌いへと、導いてくれる気はします。
チャンピックス・その他の禁煙補助薬のおすすめはこちら
禁煙外来でも使用されていて、最もメジャーな禁煙薬です。まずは、こちらのスターターパックからスタートしていただくのがおススメです。
チャンピックス2週間パック1mg (champix)は、既にチャンピックスを使用されている方向けの商品です。初めてチャンピックスを使用される方は、スターターパックの方からご使用下さい。
ニコテックス4mg (nicotex)は、ニコチンが入ったガムで、ニコレットのジェネリック医薬品になります。「吸いたい」という禁断症状に陥った時に、噛むとニコチンが吸収され落ちつきます。タバコのように、煙や有害物質も出ません。
天然ハーブを成分とした禁煙ピルですが、高い効果が期待できます。禁煙中のニコチン離脱症状を和らげます。ニコチンは入っていませんが、服用すると、ニコチンを摂った様な感覚が得られます。
人気のアイコス・タバコとの違いは?
禁煙したいけど、できない、でも健康やタバコの臭いが気になるという人など、現在、タバコ派からアイコス派に移行する人が増えています。
アイコスとは、灰も出ず、煙も少なく、健康も損なわないという喫煙者にとっては嬉しい電子タバコです。
火を使わないので、煙も出ず(水蒸気は出ます)ヤニも発生せず、副流煙が少なく、受動喫煙の心配も少ないです。
またニコチンやタールなどの有害物質も、紙タバコに比べて1/10の量とも言われます。
また従来の電子タバコのように「吸った感じがしない」という感覚が解消され、本物を吸っているような満足感も得られるのも魅力です。
ただデメリットもあって、1本吸ったら、次に吸えるまで6分間の充電が必要です。
何本も続けて吸いたい人にとっては、充電時間は長く感じるかもしれません。
アイコスの本体の値段が約1万以上で、ヒートスティック(フレーバー)が20本入りで460円ほどなので、紙タバコよりも高価にはなります。
でも実際にアイコスを吸っている人の話を聞くと、続けて吸わなくなったから、ヒートスティック(フレーバー)の減りも遅く、結局、本数が減り、紙タバコから変えて、コストがかからなくなったなんていう声も聞きます。
まとめ
タバコを吸うと体に悪いのはもちろんですが、経済的にも負担がかかります。
例えば1日1箱を吸うとなると、1年間で使うタバコ代は約15万円になります。
健康を損なう事をしているのに、それにお金を使うなんて。。。ばかばかしいですよね。
「今すぐにでもタバコをやめたい」
「いつかは、禁煙しようと思っている」なんて思っている方は、禁煙にチャレンジしてみてください!!