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【チャンピックスの効果がない?】効かなくて失敗しそうな時に見てほしい

【チャンピックスの効果がない?】効かなくて失敗しそうな時に見てほしい

こんにちは、「イエカラ薬局」の松尾です!

健康面を気にしてだったり、家庭や社会からの厳しい目線だったり、はたまたお金の問題だったりと禁煙の理由は人それぞれかと思いますが、とかくここ10年ほどの禁煙ブーム(というか嫌煙ブーム)で禁煙にチャレンジする喫煙者の方もだいぶ増えてきていますね。

champix
チャンピックス

特に今ではチャンピックスという素晴らしい薬のおかげでその成功率も格段に上がりましたが、やはりそれでも「禁煙に失敗してしまった…。」「薬に効果がなかった!」という方も少なからずいらっしゃるようです。

中には自分の意志の弱さを責めている方もいるみたいですので、今回は禁煙に失敗しがちな原因とその対策をわかりやすく解説していきます。

薬に効果がないと思っている方はぜひご一読いただければと思います。

どうしてタバコを吸いたくなってしまうのか?

どうしてタバコを吸いたくなってしまうのか?

そもそも、なぜタバコを辞めたいと思っていてもつい吸ってしまうのかというと、これはニコチンの依存性によるもの以外の何物でもありません。

どうしてタバコを吸いたくなってしまうのか?煙草の煙に含まれるニコチンは肺から血管を通って数秒程度での脳へと到達しますが、そこで脳内麻薬であるドーパミンの分泌を促します。

このドーパミンの分泌による快楽がクセになってしまって、タバコが辞められないんです。また、ニコチンそのものにも依存性があって、あまり知られていませんがその依存性はヘロインやコカインといった名だたる麻薬を退けるほどの強さであると

アメリカ国立薬物乱用研究所(NIDA)の評価(1994年)
依存薬物 依存性 禁断性 耐性 切望感 陶酔性
ニコチン 6 4 5 3 2
ヘロイン 5 5 6 5 5
コカイン 4 3 3 6 4
アルコール 3 6 4 4 6
カフェイン 2 2 2 1 1
大麻 1 1 1 2 3

と発表されています。

さらにさらに、実はタバコの製造会社も売上を伸ばすために喫煙者の方の体によりニコチンが吸収されやすくなる添加物(アンモニアなど)を加えたりもしているんです。

そう考えると、タバコは辞められなくて当たり前、ちょっとやそっとで辞められるものではないというのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

そんなニコチンのはたらきを抑制する

実は、チャンピックスに含まれる有効成分・バレニクリンはニコチンが脳に作用するはたらきをブロックする効果をもつ唯一の薬なんです。

ただブロックするだけだと、ニコチン欠乏による離脱症状(いわゆるヤクが切れた状態の症状)が出てしまいますが、ブロックしながらもゆるやかにドーパミンを放出し続けてくれるので、ニコチン中毒の症状も緩和してくれます。

まさに、タバコを辞めさせるためだけに生まれたような成分ですね…。

どうしてチャンピックスが効かないのか?

【チャンピックスの効果がない?】効かなくて失敗しそうな時に見てほしい

しかし、中にはチャンピックスを服用してもタバコの本数が全然減らないという人もいます。

ニコチン依存の症状はチャンピックス(バレニクリン)で緩和されているはずなのにどうして効果がないのでしょうか?

まず考えられるのは、チャンピックス(バレニクリン)が効きにくい体質である可能性です。

これはすべての薬について言えることですが薬の効果にはかなり大きな個人差があります。

チャンピックスも1日服用するだけで一生禁煙できる人もいれば、そうでない人もいるんです。

最初の1ヶ月ほどで効果がなかったからと言って服用を辞めてしまったりはしてませんか?

2ヶ月3ヶ月と続けることによって禁煙に成功した例も数多くありますので、服用途中の人は心配かもしれませんがまず最低3ヶ月間しっかり続けてみてください。

【チャンピックスの効果がない?】効かなくて失敗しそうな時に見てほしい

ただ、チャンピックスも飲むだけでタバコが辞められる夢の薬というわけではないので、自分の中でのある程度の節制も多少は必要です。

ニコチンの依存症はそれほど解決が難しい問題なんですね。

もし、どうしても難しいようなら服用8日目以降も吸っても問題ありません。

自分のペースで無理なく少しずつ本数を減らしていきましょう。

ただし、本数自体は増やしてはダメです。

「あと1本」は次の日には「あと1箱」になって、その次の日には「禁煙はもういいや」となり必ず失敗します

必ず「今日が一番多く吸ってる日」になるよう厳守しましょう。

どうしても効かない気がする場合

どうしても効かない気がする場合

もし、3ヶ月以上続けても全然本数が減らないという人はチャンピックスの有効成分が効かない体質ということも考えられますが、ニコチン依存というよりかはタバコに精神的に依存している可能性が考えられます。

タバコを吸う人にとって一服は最高のひとときで、一日の時間で一番好きな時間という方も多いでしょう。

そのため、この習慣はなかなか辞めることができないものなのです。

そういう方には、精神的な依存から脱するための「リセット禁煙法」も併せて行っていくのがおすすめです。

これは、”気づき”を重視することで吸いたい欲求を抑えることなく禁煙できるもので、

・なぜタバコを吸いたいと思うのか?
・なぜタバコの味を美味しいと感じるのか?
・なぜタバコを辞めたいと思わないのか

タバコの1つ1つについて疑問に思い、自分自身が気がつくことで不思議と吸いたくなくなるというもの。

まやかしのようにも思えるかもしれませんが、実はこれが意外と効果的なんですよ。

また、「何かを吸ってないと…。」

という習慣がどうしても辞められない人には電子カフェイン吸入器がおすすめです。

これは、電子タバコのカフェイン版で喫煙所のお付き合いを断つこともなく、喫煙によって高濃度のカフェインを摂取できるので仕事中もキリッと冴えわたりますよ。

もし、副作用がキツすぎるという方は…

チャンピックスの副作用として多く挙げられるのは、吐き気、腹痛、お腹の張り、便秘など主に消化器系の症状です。

しかし、これは整腸剤を一緒に服用することによってだいぶ緩和することができます。

もし、まだ試していないという方はぜひ飲んでみてください。

ただ、その他の症状やどうしても改善できそうに無ければ、残念ながらチャンピックスの使用は諦めてニコチンパッチの治療にシフトした方が良いでしょう。

チャンピックスがもてはやされてるのでニコチンパッチ治療の存在感は最近はすっかり薄れてしまいましたが、こちらも効果がある確かな治療ですので、めげずにチャレンジです!

(Text:松尾和志)

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