こんにちは、「イエカラ薬局」の松尾です!
2001年に発売したニコレットは「禁煙しても吸いたいよ~」のCMで爆発的人気を博してからと言うもの、今では禁煙パイポと並んで日本では禁煙グッズの二大巨頭的な存在ですよね。たぶん、みなさんも「まずはパイポから入ってみてニコレット」という順番で禁煙試してきてる人は結構多いのではないでしょうか。
でも、実はニコレットが発売されたのは20年近くも前の話。今ではもっと禁煙成功率が高いとされる画期的な新薬がすでに日本に存在しているってみなさんご存知でしたか?
ニコレットの禁煙成功率は…?
そもそも、ニコレットはタバコを吸いたくなったら代わりにニコレットを噛むという使用法で、以下のような形で段階によって噛む個数を減らしていくものです。ニコレットの公式によると3ヶ月の計画をもって完全禁煙を実現するものだそう。
~4週間目 : 喫煙本数に応じた個数までは噛んでOK
~6週間目 : 上記から2割ほど少なくする
~8週間目 : さらに2割ほど減らす
~10週間目 : さらにさらに2割ほど減らす
~12週間目 : 1日1個だけ
それ以降は : ニコレットもタバコも卒業
よくニコレットは禁煙成功率40%と言われることもあり、これだけ見るととても高い数字なのですが実はこれにはちょっとしたトリックがあります。確かに、ニコレットは発売前に行った臨床試験では禁煙に成功した人の率が41.6%、本数を減らせた人の率が29.2%という高い禁煙成功率を誇っています。
実は注意すべきポイントが
しかし、実はこの成功率はニコレットを使い始めてから3ヶ月間の観察期間だけの結果であって、その後患者がどうなったのかというのは一切リサーチされてないんです。つまり、最初の3ヶ月では7割以上の人が禁煙・減煙できたけどその後また吸っちゃった失敗率なんかは一切含まれてないわけですね。
正直、3ヶ月くらいの禁煙は卒煙と呼べるかどうかは微妙なところですよね…。ネット上でも本当にニコレットを使って喫煙できた人の成功率は1~2割程度で失敗してる人はかなり多いのでは?とも噂されています。
ニコレットで禁煙できた人は、少なくとも私の周囲にはいない。ニコレットは、努力してますよと言う一つのポーズのような気がする。結局ニコレットでもダメなほど自分は重症だと自分を納得させているのだ。60本/日の叔父も突然やめた。やめた人はスッとやめる。要は本気かどうかと思う。
出典:https://twitter.com/kankyu700/status/793293354062614528
JTのCMの後にニコレット(笑) これで禁煙できた人ってどれ位の確率なんだろうね。個人的には一割ぐらいいれば、かな?無理無理(笑)
出典:https://twitter.com/Miyamocchi_san/status/445177231598297089
さらには、
俺の父さんたばこやめられなくてニコレット噛んで禁煙できたけど逆にニコレット依存症になってしまった
出典:https://twitter.com/SUKARA0229/status/284507154738733056
「ニコレットのおかげで禁煙できた♪」と嬉しそうに語る友達の部屋は、ニコレットの空箱が山積みでした。
出典:https://twitter.com/TOS_201/status/238085225723355137
とニコチンを摂取するからか「タバコは辞められたけど今度はニコレットが辞められない」という人も一定数いるようで、それもまた禁煙成功率とは別の問題として挙げられます。
2008年に画期的な禁煙の新薬が登場
しかし、実は禁煙の分野では2008年からチャンピックスという名前のお医者さんもびっくりの画期的な新薬が登場していて、すでに日本でも処方されて10年になるというのにほとんど知られていません。実はCMもバンバン流してるんですけど内容が地味すぎるので本当に全く知られていません。
最近よくテレビで目にする禁煙外来のCM、みなさんも多分一度は絶対見たことあるんじゃないでしょうか?実はあれこそがチャンピックスのCMなんです。禁煙パイポもニコレットもCMきっかけで爆発的な人気を得たというのに、なぜファイザーはあんな地味なCMばかり流すのか…。
さて、名前こそ小林製薬あたりがつけそうな変な名前ではありますが、実はこれが結構すごいお薬でニコチンパッチやニコチンガムと違って日本初のニコチンを補充しないタイプの禁煙薬なんです。
チャンピックスは1日1~2錠お薬を飲むだけの経口薬です。チャンピックスにはバレニクリンという有効成分が含まれていて、このバレニクリンにはニコチンが脳に届くのをシャットアウトしてくれる機能があるんです。
しかし、ただニコチンが脳に届くのを妨害するだけではニコチンの禁断症状が出るだけで患者にとっては結局我慢するだけの禁煙と変わりありません。
が、バレニクリンは普通のお薬とは一味違います。なんと、ニコチンをシャットアウトするとともに自身が脳に到達してニコチンの代わりに脳内麻薬のドーパミンをゆるやかに放出してくれるので、ニコチン欠乏による禁断症状も同時に緩和してくれるんです。一石二鳥のすごい有効成分なんですね。このWブロックによる高い禁煙成功率を誇るのが特徴です。
ちなみに、このチャンピックスは「イエカラ薬局」でももちろん取り扱っています。クリニックより安い最安値に近い価格で提供しておりますので、ぜひ一度お試しいただければと思います。
【チャンピックススターターパック(champixstata)】
チャンピックス(CHAMPIX)はファイザー社が製造する禁煙のための飲み薬です。日本でも「すぐ禁煙」のキャッチフレーズで親しまれ、チャンティックスと呼ばれることもあります。このスターターパックはファイザー社製の正規品です。たばこを吸うと、脳にあるニコチン受容体にタバコのニコチンが結合し、ドパミンという快感を感じさせる物質を出します。
チャンピックスで禁煙に失敗しても…
メリットばかりのようにも感じられるチャンピックスですが、実はチャンピックスを飲めば誰でも禁煙に成功できるというわけではなく最終的には「タバコを吸うのを我慢する意思」も少なからず必要になります。
しかし、チャンピックスでタバコが辞められず失敗に終わっても「自分の意志が弱かったのでは?」なんて嘆く必要はありません。なぜなら、ニコチンというのはコカインやヘロイン以上に中毒性が高い薬物で、それだけ依存から抜け出すのもなかなか難しいものだからです。
依存薬物 | 依存性 | 禁断性 | 耐性 | 切望感 | 陶酔性 |
---|---|---|---|---|---|
ニコチン | 6 | 4 | 5 | 3 | 2 |
ヘロイン | 5 | 5 | 6 | 5 | 5 |
コカイン | 4 | 3 | 3 | 6 | 4 |
アルコール | 3 | 6 | 4 | 4 | 6 |
カフェイン | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
大麻 | 1 | 1 | 1 | 2 | 3 |
日本では1984年に禁煙パイポが登場し、2001年にニコレット、2008年にチャンピックスとだいたい10年おきくらいに画期的な禁煙グッズが登場している傾向があるので、このパターンに従うとさらに禁煙成功率の高い新薬がそろそろ登場してもおかしくない頃合い。
なので、次の新薬が出るまで気長に構えても良し、またチャンピックスで成功するまで禁煙にチャレンジしても良し、とにかく自暴自棄になっても良いことは1つもないのでニコチン依存症とは気楽に付き合っていきましょう。
(Text:松尾和志)