実に女性の約8割に訪れるとも言われる更年期障害は、イライラや頭痛、吐き気にホットフラッシュと20代・30代の頃には考えられなかったようなことが次々と起こる恐ろしい病気です。
閉経に伴って起こる更年期障害は避けては通れない女の道で、平均で7年、長い人だと10年以上も続くとされていますが、実は更年期障害は薬で症状を緩和することもできるんです。
しっかりケアして快適な更年期を過ごしましょう。
避けては通れない更年期障害
更年期とは閉経の前後5年間を指す言葉で、早ければ40代、遅くても50代頃には女性にかならず訪れるものです。
そして、この更年期を迎えると女性の体の中では今まで起こっていた女性ホルモンの分泌がピタリと止んで急激に枯渇します。
女性ホルモンは女性の体調と密接に関わりのあるものなので、分泌が急激に減少すると身体や心に大きな不調をきたし始めることになりますが、実はこれこそが40代や50代の女性を悩まされる更年期障害と呼ばれるものの正体です。
減少してしまった女性ホルモンはエストロゲンと呼ばれる物質で、これは生理の周期や発生に関わっていたり、女性の体をふっくらした体つきにしているものだったりと、一言で言えば女性の体を「女性らしく」するためのホルモンです。
このエストロゲンは脳の視床下部の「女性ホルモンを分泌せよ!」という命令を受けて卵巣が分泌しているのですが、閉経すると卵巣から分泌されるエストロゲンが枯渇しがちになってしまいます。
すると、脳の視床下部は「命令してるのにどうして分泌しないんだ!?」と混乱状態に。
この視床下部は女性ホルモンの分泌以外に自律神経もコントロールしているので、視床下部が混乱すると自律神経のバランスも崩れて自律神経失調症のような症状があらわれ始めるんです。
そういった意味では、更年期障害は自律神経失調症の一種といえるかもしれませんね。そんな更年期障害の症状は実に様々で代表的なものでも
◆胸が痛い、動悸がする
◆不整脈
◆めまい、ふらつき、耳鳴り
◆身体の倦怠感、疲れやすい
◆太る、痩せる、むくむ
◆頭が痛い、頭が重い
◆体が冷える
◆頻尿、尿漏れ
◆抜け毛、薄毛
◆イライラ、不安、うつ、神経質
◆睡眠障害、記憶力が低下
と、これだけ挙げられます。もはや体に不調があったら全部更年期障害のせい!と言ってもいいくらいですね…。
もし、上記の症状をチェックして5~6個以上自分に当てはまるようなら、更年期障害の疑いはかなり強いと言えるかもしれません。
更年期障害は薬で症状を緩和できる
40代・50代の更年期障害は女性ホルモンの減少によって引き起こされる…ということは、女性ホルモンを足してあげれば症状を緩和できるはず!
ということで女性ホルモンを直接投与して解決を図るのがホルモン補充療法と呼ばれる治療法です。
「そんな簡単なことで良いの?」と思われるかもしれませんが、実際血中の女性ホルモンの濃度が上昇すると視床下部はそれだけでもう命令を出さなくなるので実はかなり有効な手段なんです。
実際、婦人科やレディースクリニックに行って一番最初に処方されるのは大体この女性ホルモン薬ですしね。
もし、「婦人科に行くのは憚られる…。」といった場合では、ネット通販で薬を買うこともできますので、選択肢の一つとして覚えておくと良いでしょう。
女性ホルモン・エストロゲンを補充する薬
プレマリンは女性ホルモンである『エストロゲン』を補ってくれるホルモン剤です。女性ホルモンの中には卵胞ホルモンのエストロゲンと黄体ホルモンのプロゲステロンがあります。エストロゲンは女性の閉経前後から分泌量が急激に減るのでこのプレマリンを服用する事によってエストロゲンを補い、自律神経を安定させる効果があります。
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女性の体のサイクルでもある黄体ホルモンを補う薬です。産婦人科で広く処方されており、生理不順や無月経、機能性子宮出血などの症状に使用されます。そして、妊娠中流産の防止薬としても、処方される事もあり、服用時は必ず医師の指示通り服用するのが好ましいです。メプレートは、病院を受診しなくても、インターネットで購入も出来、その際は医師や薬剤師等に相談される事をおすすめします。
ちなみに、先ほどからエストロゲンをピックアップしていますが、実は女性ホルモンにはもう1つプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる物質があるのも忘れてはいけません。
40代・50代の閉経に伴う更年期障害ではエストロゲンは40%~60%ほどまで分泌量が低下しますが、その一方でプロゲステロンの方はほぼゼロにまで減少すると言われています。
その状態でエストロゲンだけを足してしまうと、ただでさえ崩れたホルモンバランスがさらに崩れるだけ。
ホルモンバランスの崩れが体調に及ぼす影響はみなさん思春期の頃の生理でよくご存知かと思いますので、ホルモン補充療法では基本的にエストロゲンとプロゲステロンの両方を補充するようにしましょう。
ホルモンバランスを整えるためには
40代・50代の女性でもし「更年期障害かも…?」と感じた場合は、薬ばかりに頼らず生活習慣を見直したり、女性ホルモンを補う食べ物を積極的に摂取したり、運動を行ったりといったことでも女性ホルモンの減少に歯止めをかけたりホルモンバランスを整えたりする必要があります。
最近は本来更年期障害が起こるはずのない20代や30代にも更年期障害が増えていますが、実はこれも不規則な生活習慣や無理なダイエットが原因とされています。
それほどまでに、生活習慣が女性ホルモンに与える影響は重要なものですから、バランスの良い食事や適度な運動などによって改善を図っていきましょう。
睡眠の改善
まず睡眠ですが、ただ長く眠るだけではなく質の良い睡眠を取ることが重要です。
長時間の睡眠は逆にうつや判断能力の低下につながる可能性があるので、6~8時間程度に収めるよう心がけましょう。
もし、更年期障害によって睡眠障害を抱えている方は眠れるようになる工夫も必要になります。
なかなか寝つけないという方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
⇒不眠症は薬で改善できます!仕事のストレスで眠れない時の解決方法!
食事の改善
更年期障害では、女性ホルモン・エストロゲンに似た作用をもつ大豆イソフラボン、ホルモンバランスを整える作用をもつビタミンEや亜鉛を摂取すると良いとされているので、これらを含むものについ食事が偏りがちです。
しかし、まず第一に大切なことは栄養バランスの取れた食事ですので、大豆だけでなく魚や肉などの動物性たんぱく質もしっかり摂取するようにしましょう。
・ビタミンEを多く含む食べ物
かぼちゃ、アボカド、ナッツ類など
・亜鉛を多く含む食べ物
牡蠣、レバー、ごまなど
・大豆イソフラボンを多く含む食べ物
豆腐、納豆、味噌など
⇒食欲抑制剤は通販で購入できる?食べ過ぎの悩みを解消できる薬!
運動の改善
更年期障害による身体や心の不調を軽減するには運動も必要です。しかし、激しい運動をすれば良いというわけではなく研究の結果では「程よい運動」が最も更年期障害を緩和することがわかっています。
まず、基本となるのは30分は息を乱さずに続けられる有酸素運動です。
おすすめはウォーキングやストレッチなど軽いものから始めるのが理想で、運動に慣れて体力がついてきたら登山など幅を広げてみても良いでしょう。
・初心者向け
ヨガ、ストレッチ、体操、ウォーキング
・中級者向け
登山、水泳
⇒痩せたい!食べたい!けど運動したくない!そんなあなたが体重を落とす方法
もし、どうしてもダメなら…
もし、それでも一向に更年期障害が良くならない場合は、やはり婦人科やレディースクリニックといった専門機関に訪れてみるのが解決の近道です。
プロが問診してくれるほか、女性ホルモン注射やプラセンタ注射などクリニックならではといった治療が受けられるのも魅力ですね。
場合によっては自由診療で保険が効かない場合もありますが、最後の手段としてぜひご検討ください。