こんにちは、イエカラ薬局の清水有紀です。
いい話ではないですが、学生の方でも妊娠してしまい中絶なんて話はよく耳にしますよね?
何故、妊娠する前に避妊薬であるアイピルを服用しないのか、なんて思われる方も多いと思いますが、そこで気になるのが「避妊薬って何歳から飲めるの?」というところだと思います。
そのほかにも「何歳まで服用出来るのか?」などについて説明していきたいと思います。
アイピルって何歳から何歳まで飲み続けて大丈夫なの?
アイピルの服用可能な年齢は何歳から何歳までなのかをご紹介します。
避妊薬であるアイピルの服用可能な年齢は早ければ大体10,11歳~55歳までとなっています。
服用可能な年齢として10,11歳は大体の目安的なもので、正確には初潮が来てから6ヵ月以上経っていれば服用が可能となっています。
また55歳というのも目安的なもので大抵の病院では35~40歳までしかピルは処方しないところが多いんです。
何故かというと35歳を過ぎ40代、50代の女性が卵胞ホルモン(エストロゲン)の入った低用量ピルを飲むと血栓症のリスクがぐっと高くなるからなんです。
避妊を目的とする場合は、プレ更年期(35歳~45歳)に入ったら黄体ホルモンだけで出来ているミニピルを利用しましょう。
ピルは未成年である高校生でも服用可能?
ピルは高校生でも利用することは可能です。
ピルには生理を軽くしたり月経困難症を治療したりという効果もあります。
この月経困難症を早期に治療することが後々の子宮内膜症や不妊症を防ぐ効果もあると報告されています。
月経困難症とは
月経の始まる1日前や初日に症状が強く起こり、月経が終わると無くなるいろいろな不快症状を月経困難症といいます。
また日常生活に支障の出るような痛みや、寝込んでしまう程の痛みは治療の対象になります。
子宮内膜症とは
子宮内膜症は、本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)で増殖、剥離を繰り返す病気です。
子宮内膜症ができやすい場所は、腹膜、卵巣、子宮と直腸の間のくぼみです。
不妊症とは
普通にしていて妊娠に至れない、妊娠を一定期間以上維持することが出来ない。
日本産婦人科学会では「一年以内に妊娠に至れない状態」と定義している。
避妊の重要性について
女性、男性によって避妊の重要性の考え方は違ってきます。
女性の場合だったら避妊をしなかった場合何が起こるのか。
男性の場合だったらどうなるのかを説明していきます。
避妊をしなかった学生場合、女性編
避妊する上でピルを用意しておくことは重要です。
「生でしないし」、「中に出されないし」なんて思っていても結果として「中出し」になってしまう事もあるんです。
例えば、ゴムが外れてしまったり、破けてしまったりなんてことも……。
意図していない妊娠は男性側としても責任が取れなかったりしてしまう場合もあります。
学生同士の性行為で妊娠してしまった場合の責任は非常に重く
・学校を退学しなければいけない
・経済的余裕がない
・親の同意が得られず中絶をすることになり相手の家族からの批判を受ける
避妊をしなかった学生場合、男性編
避妊する上でゴム(コンドーム)をすることで避妊をすることは重要です。
またコンドームは避妊だけでなく、性病予防にもなるんです。
万が一にでもコンドームをしなかったことによって性病に感染してしまっていた場合、相手に性病を移してしまう事もありえます。
学生同士の性行為で妊娠させてしまった場合の責任は非常に重く
・学校を退学しなければいけない
・経済的余裕がない
・親の同意が得られず中絶をすることになり相手の家族からの批判を受ける
また「人工妊娠中絶を受けるときの気持ち」を女性に聞いた時に、「胎児に対して申し訳ない」なんて考えをさせてしまうような行動はやめましょう!
男性も女性も同じ重さの責任が付いてくるのでお互いに無責任な性行為は控えましょう!
学生が性行為で気をつけないといけない5つの行動パターン
1、絶対に生での挿入をしないこと。
2、性行為時はゴム(コンドーム)を着用すること。
3、ゴムが破けてしまった時の為にゴムを二重にしておく。
4、中出しされた場合、早急に産婦人科での診察を受けること。
5、または避妊薬のピルを常備しておく。
この様に気をつけないといけない行動はいくつかあります。
1、2は気を付ける方が多いと思いますが
3のように万が一にでもゴム(コンドーム)が破けてしまった時には
4の産婦人科での診察が必要になってきます。
5は性行為で避妊に失敗した時すぐに服用した方が避妊率は高いので、常備するのも一つの手ではあります。
ピルって本当に避妊できるの?
絶対に避妊できるものではありません。
避妊薬であるアイピルは服用が早ければ早いほど避妊成功率は高いです。
逆に服用が遅ければ遅い分だけ避妊成功率は低いものとなっていきます。
実際にどれくらいの成功率なのかというと24時間以内であれば避妊率95%以上、72時間以内であれば避妊率75%以上です。
どれだけ早くても5%は避妊を失敗してしまいますし、遅ければ25%も失敗率があります。
24時間以内の服用であれば20回に1回の確率での避妊失敗で、72時間以内であれば4回に1回の確率での避妊失敗になります。
絶対ではないのが避妊薬ではありますが早い段階での服用は避妊の成功率を大幅に上げてくれるものとなっています!
ピルの副作用が心配
薬を飲むということで副作用は心配ですよね。
避妊薬の副作用としては頭痛、吐き気、下腹部の痛み、胸部の違和感や痛み、不正出血、倦怠感などの症状が報告されています。
またこの副作用は一時的なホルモンの変化が原因なので1~2日の短期間で症状がなくなります。
なので、個人差はありますが服用してすぐは上記の症状が起きる場合もあるので注意しましょう。
この上記の副作用症状を酷く感じた場合は早急にお近くの病院にて診察してもらいましょう!
代表的なピルの価格をご紹介
<商品説明>
性行為中にコンドームが破けてしまった、取れてしまった、つけ忘れてしまったなどで中出しされてしまった時の緊急避妊薬となっております。性行為から24時間以内のアイピルの服用で95%の確率で避妊に成功し、また24時間以内に服用できない場合でも、3日間までの猶予があります。強制的に精子を受精させない。妊娠させないといったような強い効果発揮します。
<使用方法>
性行為後72時間以内で1錠服用であれば避妊成功率は75%程と言われており、24時間以内なら95%とまで言われております。性行為後から服用が早ければ早いほど避妊の確率は上がっていきます。
<注意点 副作用>
個人差がありますが、女性ホルモンのバランスが崩れ頭痛や吐き気、下腹部の痛み、倦怠感などが現れる場合がございます。この副作用は平均して1~2日あれば落ち着くものとされています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
アイピルの効果はしっかりとしており、服用が早ければ避妊の確率はホントに高いんです!
実際に厚労省統計で2012年の妊娠中絶件数は196639件、2018年は168015件となっており、この6年間で28624件と年々減ってきているんです。
これは医療技術の進歩による避妊成功率の高さも関係あると言われています。
まだまだ事後妊娠による中絶はなくならないですが、少しでも後悔しない性行為を意識していくのもこれからは重要になってきます。
また学生のうちは細心の注意を払っての性行為を意識しましょう!
めんどくさいかもしれませんが、後々の後悔により彼、彼女との関係がギクシャクしないようにするには大切なことになってくるのでお互いに充分、性行為時の注意点を話し合ってみるのも一つの手かもしれませんね!
(Text:清水有紀)