こんにちは、「イエカラ薬局」の松尾です!
みなさんは病院に対するイメージってどんな感じでしょうか?僕はあの「待ち時間1時間に対して診察は1分」みたいなところがどうにも苦手でかなり足が遠のいているのですが、ネット上の意見を見てるとやっぱり同じようにイライラしてる人が結構見受けられますね。
僕が病院に行かないのは体調を崩さないからではなく体調を崩しても同じ薬が病院以外で購入することができるから、です。もちろん、体調が悪いときはお医者さんに診てもらうのが一番ですが実際は忙しくて行けない方も多いと思います。
ということで、今回は薬を処方せんなしで購入する方法について「なぜOKなのか?」「どうやって購入すればいいのか?」といったことについて、わかりやすく解説していきます!
薬はほしいけど病院には行きたくない(行けない)
特に働いている方は、体調を崩して「お医者さんに診てほしい」「薬がほしい」と思っても仕事が忙しかったりしてなかなか病院には行きづらいものですよね。でも、そんな時に便利なのがどこにでもある処方せん取り扱い薬局です。
効果の強い本格的なお薬はお医者さんに診断してもらった後に薬局で処方してもらうもの…となんとなく思い込みがちですが、実は薬によっては診察をすっ飛ばして処方せんなしでお薬を購入することが法的に可能なんです。
病院でもらうような医療用医薬品は処方せん医薬品とそれ以外に法律上区分されていて、後者に分類されているお薬であれば処方せんなしで薬局が販売しても違法ではないんですね。ちなみに、薬局で買えるお薬にはどんなラインナップがあるかというと
風邪薬でおなじみのPL配合顆粒や
出典:シオノギ製薬(塩野義製薬)
ステロイド塗り薬のリンデロン
出典:シオノギ製薬(塩野義製薬)
咳や痰を鎮めるムコダインなどなど
出典:キョーリン製薬
ちょっとした体調不良の時に助かるお薬はたいてい購入可能となっています。薬局で「処方せんなしで」買える医療用医薬品は他にもたくさん種類があって全部で合計7,000種類!
処方せんなし=医師の診断を受けていないので健康保険は使えないものの、医療費10割負担でも市販薬に比べて割安ですし病院に払っていた診察料なども一切かからないのでトータルではかなりお得です。しかも、薬は10分くらいでサッと渡してくれるので合間の時間で利用できるのも嬉しいですね。
ただ、法的に可能でも周辺の病院との利害関係その薬局の運営方針によっては断られる場合もあります。
なので、いきなり飛び込みでお願いしたりはせずに、事前に薬局側に電話して処方せんなしでも薬を販売しているか確認したり、近場の「処方せんなしでも薬を販売します!」と広告している薬局を検索などで探してみると良いでしょう。
都内に多い「処方せんなしで薬が買える薬局」
出典:オオギ薬局 | ベクトカルチャー(株) | Vectculture
処方せんが必要な薬は通販で買える
しかし、「オオギ薬局」さんのような薬局でも処方せんなしで何でもかんでも薬が買えるわけではありません。絶対処方せんが必要なお薬については法的に取り扱い不可なんです。
例えば、低用量ピルや抗生物質、バイアグラやタミフルなどなど、ちょっと専門的な症状に対応するお薬ですね。
しかし、こういった医療用医薬品の処方せん医薬品は薬局で購入はできませんがネット通販でなら処方せんなしで購入が可能です。「薬局がNGで通販がOK?」と疑問に思われるかもしれませんが、正確にはネット通販だからOKなのではなく個人輸入だからOKという形です。
通販で海外からお取り寄せ、なら法的にOK
これは厚生労働省が「個人が使う分には特別に処方せん薬や毒薬、劇薬でもある程度好きに輸入してもいいよ」と定めているためで、主に持病のある海外からの渡航者の方が自分の国と同じように薬を使えるようにという配慮から可能となっているルールです。
文字通り海外から個人で薬を輸入する必要があるのですが、実際はネット通販と同じで「ポチる」だけで海外から家まで処方せん医薬品が勝手に発送されてくるので通販となんら変わりはありません。もちろん、日本生まれ日本育ちという方が購入・所持・使用するのも何ら法的に問題ありません。なんて便利な時代…!
もちろん、「イエカラ薬局」でも薬局では購入できないような医療用医薬品の処方せん薬200種類近くを販売しております。処方せんなしでワンクリック購入できますので、なかなか病院に行けないという方はぜひ通販の使用を検討してみてください。
なお、通販で購入するお薬に関しては自分で使うという条件付きの特例です。薬が余ったからといって譲渡したり販売したりするのは完全に違法ですので、間違ってもメルカリなどに出品することのないよう気をつけましょう。
薬局でも通販でも買えない薬もある
それこそ、通販では抗ガン剤でさえもポチって購入することができるのですが、中には処方してもらわないと絶対に手に入らないお薬もあります。例えば、睡眠薬のハルシオンや覚醒作用のあるリタリン、抗うつ剤/抗不安薬のデパスなどが通販でも購入できない薬に挙げられます。
なぜこれらの薬はダメなのかというと、これらのお薬は「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」という政令によって名指しでNG指定を受けているためです。政令の名前を見れば大体理由がわかりますが、要は麻薬と同じカテゴリに分類されるくらい厳しく規制されているからダメなんですね。
ただ、ハルシオンにしろリタリンにしろデパスにしろ、代わりのお薬が必ずあるので規制されていない別の代替薬を購入することで同じような効果を得ることは可能です。代替薬の一覧をざっと挙げてみると以下のとおりです。
睡眠薬 → ルネスタ
抗うつ剤/抗不安薬 → バスパー
覚醒作用 → ストラテラ
病院じゃないと購入できないお薬が薬局や通販で買えるというのは、言わば覚えておいて損はない知っ得的な制度なので、自分や家族の万が一のときのために備えておきましょう。
(Text:松尾和志)